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2009年1月 1日

1日>警官の血・下巻

51gs0cXfs8L__SL500_AA240_.jpg★2008年12月29日に読み終えた<警官の血・上巻> を引き継いでいる下巻を元旦の真昼時に読み終えました。下巻は第2部の続きから始まり、父を敬い父と同じ道を歩み、過激派潜入の任務を果たした民雄は、公安の潜入捜査官~制服警官となります。
★父と同じ谷中の天王寺駐在所へ勤務して折にふれ、胸に浮かぶのは、父の死の謎と、迷宮入りになった二つの事件を解く鍵となる遺されていた十冊の手帳と、錆びの浮いたホイッスルを手がかりに真相を掴みかけた民雄に銃口が向けられま殉職、二階級特進です。
★祖父・父と同様に三代目警視庁警察官、和也が主人公の下巻=疑惑の剛腕刑事加賀谷との緊迫した捜査、追込み、取引、裏切り、摘発を軸にし、半世紀を経て、和也が辿りついた祖父と父の、死の真実解明に突き進みます。駐在所勤務になるまでの父、民雄は潜入捜査のストレスから不安神経症となり、酒を飲むと人が変わり、妻の順子にも暴力を振るい、家庭は荒れ、息子和也からも避けられます。
★第2部が終わり殉職扱いとなった父を引き継ぎ、警察官となった和也。誠実、実直、生真面目といった祖父や父のDNAは着実に受け継がれつつ、知能犯や経済犯罪を扱う捜査二課を希望していた和也は、暴力団を相手にする捜査四課へ配属され、捜査官の内偵という異例の特命を与えられての配属となります。
★ 内偵対象となった加賀谷係長は、都内の裏組織と独自の情報網に通じ違法行為も行う加賀谷のやり口は、巨悪を封じるための必要悪であり、着々と内偵を進めていく真っ直ぐ誠実型だった祖父や父にはない強さも垣間見られます。
★和也の恋びと由香が加賀谷と浮気したこともあり、ミステリアスな 後味を残しながら内偵を成功させます。祖父清二の死の真相を突き止めることになります。
★ 加賀谷への内偵が終わり和也は希望の捜査二課に配置換えとなって、祖父から受け継がれたホイッスルを胸にぶらさげ、加賀谷から支給された高級腕時計を身に着ける和也。祖父や父から受け継いだ実直型の正義感に加え、加賀谷や例の犯人から学んだしたたかさ、ずぶとさ、たくましさをも兼ね備えた親子三代警察官の血集大成は一気に読ませました。


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